PCメンテナンス知識の調査2(続き)

今回は

・光学メディアの規格(種類)

無線LANの規格(種類)

・ディスプレイ接続端子の規格(種類)

を紹介していきます。

 

まずは

光学メディアの規格の種類について

まず、光学メディアとはCD、DVDのことで、もう少し詳しくいうと、記憶(読み込む)ところがピカピカしている、光っている、円盤型の記憶媒体のことです。

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次に

光学メディアの規格について

現在のCDには主にこのような企画があります。

CD-R

CD-Rは「CD-Recordable」の略称です。

CD-Rはデータを一度だけ書き込むことができます。書き込んだ後に移動や削除はできません。

 

※ただし、ファイナライズ(クローズ処理)をしていない場合は、容量が許す限りデータを追記する形でならば可能です。

価格も比較的安価で、CD-R100枚入りスピンドルケースでも1,000~2,000円前後です。

CD-Rは最大52倍速まで対応しています。(製品によって上限は異なる)

CD-ROM

CD-ROM(シーディーロム)は、「Compact Disc Read Only Memory」の略称です。

このディスクは「読み取り専用」でデータの記録・削除は一切できません。

市販のオーディオCDやアプリケーションが記録されたCDはこのタイプです。

CD-RW

CD-RW(シーディー・アールダブル) は、「CD-ReWritable」の略称です。

データの書き換えが可能なディスクで、1000回以上の書き換えや削除ができます。

基本は記録したデータを個別で削除することはできず、一度すべて削除してから記録し直すという方法になりますが、最近は直接個別のデータを上書きすることができるようになった「パケットライト」という方法もあります。CD-Rと比べて高価で書き込み速度も遅くなっています。

書き込むために「CD-RW」に対応したドライブが必要です。

CD-RWは最大32倍速まで対応しています。(製品によって上限は異なる)

DVDの規格は種類がとても多いです。「+」や「-}の違いから混乱の原因になったりしています。

現在販売されている主なDVD規格と対応ドライブ一覧がこちらです

規格 対応ドライブ 書き込み特徴
DVD-ROM 読み込みのみ可能。対応ドライブはDVD-ROM以上ならば基本OK 書き込み不可
DVD-RAM マルチ/スーパーマルチ/ハイパーマルチ/-RAM 約10万回書き換え可能
DVD-R デュアル/マルチ/スーパーマルチ/ハイパーマルチ/-R/-RW 1回のみ書き込み可能
DVD-R DL ハイパーマルチ/-R DL 1回のみ書き込み可能
DVD-RW デュアル/マルチ/スーパーマルチ/ハイパーマルチ/-RW 約1000回書き換え可能
DVD+R デュアル/スーパーマルチ/ハイパーマルチ/+RW/+R 1回のみ書き込み可能
DVD+R DL ハイパーマルチ/+R DL 1回のみ書き込み可能
DVD+RW デュアル/スーパーマルチ/ハイパーマルチ/+RW 約1000回書き換え可能
DVDデュアルドライブ DVD-R、DVD-RWDVD+RDVD+RW の読み書きに対応
DVDマルチドライブ DVD-R、DVD-RWDVD-RAMに読み書きに対応
DVDスーパーマルチドライブ DVD-ROM、DVD±R、DVD±RWDVD-RAMの読み書きに対応
DVDハイパーマルチドライブ DVD-ROM、DVD±R、DVD±RWDVD-RAMに加え、DVD-RとDVD+R
二層記録(DL)の読み書きに対応した、現在最も対応数の多いDVDドライブ

※一回のみ書き込みが可能(追記も可能)なことを「ライトワンス【Write Once Read Many】」といいます。

あまりにも種類が多いので、どの規格に対応しているか分かりやすくするためにDVDドライブには「デュアル」「マルチ」「スーパーマルチ」「ハイパーマルチ」と俗称が付けられていることがあります。

「+」と「-」両方に対応している場合は「±」と表記されます。また、2層対応は「DL」と表記されることもあります。

基本的にDVDが読み書きできるドライブなら一緒にCDも読み書きできます。

ちなみに

この「+」と「-」の違いですが、「策定した組織」が異なります。(正確には”-“はマイナスではなく”ハイフン”です)

「-」の規格は「パナソニック」「東芝」「日立」「Microsoft」「IBM」などが参加する「DVDフォーラムで策定されました。本拠地は日本です。目的は「DVDに関する規格の制定、および普及促進」です。

「+」の規格ですが、こちらは「DVD+RWアライアンスという組織が策定しました。
ソニーとフィリップスがDVD-RAM規格の策定に対して猛反発した際に作られた策定組織です。このため、DVD+規格は厳密に言うと「DVD」とは呼びません。単に「+R」「+RW」と呼ぶみたいです。

策定組織が異なるため、「+」と「-」には互換がありません。また、DVD+の方が後で策定されたので、古いドライブだと読み書きに対応していないことが多いです。ドライブの対応表はよく読んでおくことをおすすめします。

性能的な違いですが、正直双方とも分かりやすい明確な違いはありません。

 

次に

無線LANの規格について

まず無線LANとは、

線ケーブルを使用せずに無線を利用してインターネット接続が可能となるLANのことです。

無線LANで通信を行うには親機と子機が必要になります。

無線LANの規格は、電気通信関連の仕様を標準化している「米国電気電子学会(IEEE)」が定めたものが国際標準となっており、規格による通信速度の違いや特徴があります。

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無線LANの規格について

Wifiの規格は5つで主にn・a・g・b・acがあります。

wifiには、周波数の帯域や特長の違いから5つの規格に分けられます。「11n(イレブンエヌ)」「11a(イレブンエー)」「11g(イレブンジー)」「11b(イレブンビー)」、そして「11ac(イレブンエーシー)」です。Wi-Fiの通信では、おもにこの5つの通信規格 が利用されています。それぞれの特長を比較してみましょう。

  11a 11b 11g 11n 11ac
最大通信速度 54Mbps 11Mbps 54Mbps 600Mbps 6,900Mbps
周波数帯 5.2GHz帯 2.4GHz帯 2.4GHz帯 2.4GHz帯
5.2GHz帯
5GHz帯
電波干渉強度 × ×
距離・障害物強度
ポイント 家電製品等によるノイズの影響は受けにくく、デジタル家電等での採用が増えています。 スピードが遅く、電波干渉にも弱い。 対応機器が多く、家電・PC・ゲーム機を同時に接続できる。11bと互換性 通信速度は速く通信距離も長い。障害物の影響を受けにくい。 高速wi-fi規格。11nの約11.5倍の速度。

 

無線LANの規格別速度比較

IEEE802.11b
[最大通信速度]11Mbps
[周波数帯域]2.4GHz
[特徴]2.4GHz帯では事実上一番古い規格になります。
変調方式にスペクトラム直接拡散方式をベースにしたCCK(Complementary Code Keying)が使われています。802.11bで使用できるチャンネル数は全部で14個ありますが、干渉せずに同時に利用できる最大チャンネル数は4つで、1ch、6ch、11ch、14chになります。
チャンネル14は日本独自のチャンネルで対応している製品は限られているため、実質最大チャンネル数は3つになります。
5GHz帯無線LANに比べ壁などの障害物には強くなりますが、家電製品の電子レンジやコードレス電話、Bluetoothの電波干渉を受けやすく、通信の実効速度が低下してしまう弱点があります。

IEEE 802.11a
[最大通信速度]54Mbps
[周波数帯域]5GHz
[特徴]5GHz帯で一番古い規格になります。
変調方式にOFDMを採用し最大通信速度54Mbpsを実現しています。
現在利用できるチャンネル数は19個ありますが、電波法により、W52とW53のチャンネルは、屋外での利用が禁止されています。
5GHz帯を屋外で利用する場合は、W56のチャンネルをお使いください。

IEEE802.11g
[最大通信速度]54Mbps
[周波数帯域]2.4GHz
[特徴]IEEE802.11bと同じ2.4GHz帯を使用します。
変調方式にはIEEE802.11aと同じOFDMを採用し最大通信速度54Mbpsを実現しています。
チャンネル数は全部で13個ありますが、干渉せずに利用できるチャンネル数は、例えば1ch、6ch、11chの3つになります。(その他の組み合わせも可)
IEEE802.11bと同様、5GHz帯無線LANに比べ壁などの傷害物には強くなりますが、家電製品の電子レンジやBluetoothの電波干渉を受けやすく、通信速度が低下してしまう弱点があります。

IEEE802.11n
[最大通信速度]600Mbps
[周波数帯域]2.4GHz・5GHz
[特徴]2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯で共通の規格です。
2.4GHz帯は通信距離が長く障害物に強いメリットがありますが、電波干渉を受けやすいというデメリットを持っています。
5GHz帯は利用できるチャンネル数が多いため電波干渉の影響を受けにくいメリットはありますが、気象レーダを検知した場合に通信が一時的に停止するデメリットがあります。
MIMOやフレームアグリゲーション、複数チャンネルを束ねてチャンネル幅を広げるチャンネルボンディングの技術を組み合わせることで最大通信速度600Mbpsを実現させました。

IEEE802.11ac
[最大通信速度]6.9Gbps
[周波数帯域]5GHz
[特徴]変調信号を「64QAM」から「256QAM」に引き上げることで一度に送信できるデータ量が8bitになり、IEEE802.11nと比べ約1.3倍の効率化を実現させました。
その他に、チャンネルボンディングやMIMO技術を拡張したMulti User‐MIMOを採用することにより一度に送信できるデータ量を増やし、通信速度の向上を実現させています。
Multi User‐MIMOは、1台の親機から複数の子機に向けて同時に通信を行うことができる技術で、これにより効率の高い通信が実現できています。

IEEE802.11ad
[最大通信速度]6.7Gbps
[周波数帯域]60GHz
[特徴]IEEE802.11の規格の中で、最新の規格となります。
直進性が強い60GHz帯の電波を使用します。
チャンネルは全部で4つあります。
60GHz帯は空気中の酸素分子に吸収されやすいため、半径10m程度のせまい範囲の通信に限られますが、チャンネル幅が2.16GHzと広い周波数帯域を使用することができるので安定したギガビットの高速通信が実現可能です。
ただし、周波数が高く、機器がまだ高価であるため対応している機器は非常に限られています。

 

 

最後に

ディスプレイ接続端子の規格について

まずディスプレイの接続端子とは、その名の通りディスプレイにつなぐ端子のことで、主にアナログ接続のVGA、そしてデジタル接続のDVI、HDMI、DisplayPort端子があります。

 

また高画質を重視するならデジタル接続です。デスクトップパソコンの場合、グラフィックカードに2系統の出力があれば、2台の液晶モニタとつなぐことができます。

 

VGAについて

デジタル出力が主流となった今ではマイナーとなっています。液晶モニタへ出力されたアナログ信号は、A/D変換といってデジタル信号に変換されます。信号の経由は「デジタル信号→アナログ変換→デジタル信号」となるため、もとのデジタル信号のままの出力になりません。そこで歪みが生じ、DVIよりも画質が悪くなります。

VGA

 

DVI端子(Digital Visual Interface)

DVI出力はそのままデジタル信号を出力できるのでデータに劣化がありません。DVI端子には「DVI-D」と「DVI-I」の2タイプあります。

 

 

まずDVI-Dについて

「DVI-D」はデジタル専用の端子です。DVIだけの表記がされている場合、DVI-Dというのがほとんどです。現在の主流です。

次にDVIーIについて

「DVI-I」はアナログ・デジタル兼用で、変換プラグを使用することでアナログ端子のモニタとつなぐことができます。

 

ちなみに、デュアルリンクとは

DVIおよびHDMIは、TMDS方式という方法でデジタル信号を伝送しています。この信号の伝送路をTMDSリンクといいますが、2本の伝送路を用意したものがデュアルリンクで、1本がシングルリンクです。
シングルリンクでは、解像度がWUXGA/1920×1200までの出力です。それを越える場合はパソコン側のデュアルリンク対応が必須となります。とくに搭載するグラフィックカードが対応しているか確認します。
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HDMI端子について

「DVI」をベースに設計された規格。1本のケーブルで映像・音声・著作権保護の制御信号を転送することができます。 HDMIを小型化したMini HDMIもあります。変換プラグを使うことでどちらにも対応することもでききます。

Mini HDMIHDMI変換プラグ

アメリカではHDMI端子を持たないテレビは販売できないほど一般化しています。デジタル機器メーカーはHDMI規格の開発元に高い使用ライセンス料(ロイヤリティと年会費)を払わなくてはならないので、生産コストが上がってしまいます。

HDMI端子
HDMI


Mini HDMI

 

Display Port端子について

Display Port端子は、DVI端子の後継として業界団体VESAが定めているディスプレイ端子。特徴はHDMIと同じで、1本のケーブルから映像・音声・制御信号を転送できます。業界では「家電分野でHDMI、パソコン分野でDisplay Port」という位置づけで普及を進めています。HDMIより小型なのがメリット。さらに小型コネクタのタイプは、Mini Display Portと呼ばれます。

ディスプレイポート
Display Port

 

DVI端子はサイズが大きいため、ノートパソコンなど小型の電子機器には搭載しづらく、より小サイズの端子として登場しました。HDMIとは違い、使用ライセンス料は発生しないので、デジタル機器メーカーは生産コストを抑えられます。

Mini Display Port端子
Mini Display Port